※最初におことわり
ドラマが大好きな方にはギャップが強すぎるかも。。。
フジテレビ月9ドラマ『監察医 朝顔』には原作があります。
ドラマにしても映画にしても、ラストを知って安心して観たい派なので原作は気になるのですが、この『観察医 朝顔』に関しては原作に忠実なのは監察医としての内容だけでした。
テレビで観るほのぼのとした家族愛は原作の中心にはなく、悲しい現実(?)があるので、このドラマに関しては知ってもドラマの先の内容はわからないと思います。
逆に、何かが起こるかも、という不安が残るだけでした。
この記事の目次
原作『観察医 朝顔』
2006年に「漫画サンデー」で始まった『観察医 朝顔』は、原作:香川まさひとさん、作画:木村直己さんの医療漫画です。
コミックスは1巻から30巻まで。
6巻以降は電子版での発刊のみとなっています。
原作の家族構成
ドラマでは朝顔の周りには朝顔を守ってくれるほのぼのとした家族がいます。
でも、原作ではなかなかツラい環境がありました。
※名前は原作とドラマでは違うので、こちらではドラマの名前を使わせていただきます
母・里子
原作での母・里子は阪神淡路大震災で被災し行方不明ではなく入院しています。
入院先では、しっかりと平、朝顔とともに会話をしていたのですが、里子の容態が急変し還らぬ人となってしまいます。
朝顔は死に目には会えませんでした。
死亡した原因も最期にどんな思いで亡くなったのかもわからないまま、突然母の死を迎えた朝顔。
「遺体を調べて真実を明らかにしたい。本人の思いを知りたい」
この時の思いが朝顔の監察医としての原点のようです。
父・平
妻・里子を亡くし、朝顔と2人きりになりましたが、刑事としての職務に励みがんばっています。
夫・真也
ドラマでは独身の桑原くんが朝顔にホレていましたが、原作では朝顔が好きになり告白しています。
ところが、桑原クンは既婚者でした。
しかも、麻薬の売人である犯人に妻を殺害されていたのです。
愛する妻を亡くした過去を引きずる桑原クンは、「結婚はムリだ」と断ります。
まだ妻を殺害した犯人も捕まっていなくて、自分の中で妻の死を引きずっていたのです。
そんなある日、突然の地震で桑原クンにしがみついた朝顔。
母のことを連想したのでしょうか。
そんな朝顔の弱い部分を知った桑原クンは、自分も朝顔のことが好きなんだと気づき、めでたくゴールイン。
突然すぎる不幸の訪れ
「妻を失った悲しみをしっかりと受け止めた上で、朝顔と幸せになりたい」と思う桑原クンの意志で、妻と暮らしていた家で一緒に新婚生活を始めた2人ですが、その新婚生活も長くは続きませんでした。
前妻を殺した犯人が現れたのです。
桑原クンを恨んでいた犯人は、朝顔を殺そうとします。
必死に朝顔を守ろうとした桑原クンは、拳銃をもっていた犯人と相撃ちになり、犯人とともに命を落としてしまいます。
さらなる不幸
必死に朝顔を守った桑原クンですが、拳銃は犯人のこめかみを撃っていたため、前妻を殺されたことに対する復讐心から殺す目的で狙ったものと判断され、殉職扱いも昇格もなく警察葬も行われず静かに家族葬で見送ることになりました。
たった1つの光
結婚してまもなく夫を失ってしまった朝顔は、幸せな新婚生活から悲しみのどん底に突き落とされてしまいますが、体調の変化に気づきます。
お腹に桑原クンの子どもを身ごもっていたのです。
桑原クンが残してくれた命を大切にしようと父・平に報告するものの、1人で育てることの大変さを思い反対されてしまいます。
1人で子どもを産んで育てることに不安を感じながらも、桑原クンとの子どもを産みたい一心で必死にがんばる姿に、平も応援することを決め無事「つぐみ」が生まれてきます。
平に異変
仕事に子育てにがんばっていた朝顔は、桑原クンがいなくても充実した日々を過ごしていました。
そんな朝顔にまた試練が。。。
父・平が脳卒中で倒れ緊急搬送されてしまいます。
朝顔の処置のおかげもあり、危機を脱し無事生還した平。
父まで失わずにすんだ朝顔は、
「孫のつぐみのためにも長生きして」
と平に伝えします。
無事平の退院の日を迎え、これまでの人生を走馬灯のように振り返りながら今ある命に感謝していた朝顔のもとに検死の依頼が入り、「死者の声」に向き合うために向かうところで『監察医 朝顔』は終わりを迎えたのでした。
ドラマへの不安
原作では桑原クンの存在が早々になくなっています。
ドラマでは朝顔にとって欠かせない人物なのに。
父・平の認知症を気にしている朝顔に桑原クンの存在を消すようなことが起こったら、と思うとかなり不安になります。
つぶやき
原作の朝顔はとってもしっかりした色気のあるオトナの監察医です。
原作ファンの方には、上野樹里さんは頼りなく思えるかもしれません。
でも、上野樹里さんの朝顔は適役です。
ドラマ『監察医 朝顔』に関しては、原作と切り離して楽しんでいただきたいと思います。
桑原クンまで失うような残酷なことが朝顔に起こらないことを願いながら。